加藤産業が創業以来74年連続で増収する訳は?

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何でも続けることは凄いと思う「かぶ太郎」です。

加藤産業(9869)が11月12日に2021年9月期本決算を発表し、 売上高1,137,101円と発表しました。ある程度開示情報も見終わったのでネットを探っていると、何と売上高は『74年連続で増収』との驚きのことが書かれていました。


ということで、今日は加藤産業を少し紹介したいと思います。
ちなみに、私は兵庫県出身で地元の企業になります。(※加藤産業とは同郷なだけで、縁もゆかりもございません)

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加藤産業ってどんな会社?


加藤産業は兵庫県西宮市に本社を置くジャムなどの食品卸会社です。
西宮市を簡単にいうと「甲子園」があるところです。
食品卸としては業界第4位とされ、関西に強い地盤持ち全国に展開しています。

設立は昭和22年(1947年)なので、今年で74年目となりますので、「74年連続で~」ということは、創業以来連続で増収を続けていることになります。

業績の推移は?


《業況推移》  (単位:百万円)

2017年2018年 2019年2020年 2021年2022年
(予想)
売上高973,8181,009,0951,063,2191,104,6951,137,1011,034,000
営業利益9,29810,19210,79511,57411,61211,850
経常利益10,41711,53512,50713,20913,28113,400
当期純利益6,7937,0057,1489,0518,3858,800
1株当たり
当期純利益
185191199254238254
ROE(%)6.406.146.137.546.58
ROA(%)3.243.303.503.663.53
※データは11月12日時点

過去5年だけですが売上は毎年増加しています。

2022年9月期については、期首より「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号)等を適用されるそうで、業績予想では減収と表示されていますが、増収は続くのでしょうか?
新会計基準が途絶えさすのでしょうか??

ちなみに、話は少しそれますが、食品卸業界(2020-2021年)のランキング上位5社は以下の通りになっています。

順位会社名売上
1三菱食品25,776
2日本アクセス21,472
3国分グループ本社18,479
4加藤産業11,046
5三井食品7,857

コロナ禍で売上が伸びた訳

コロナ禍のなか、多くの企業は苦戦を強いられていますが、巣ごもり需要を取り込み増収増益となっています。
巣ごもり需要で家庭内消費が堅調のなか、インスタント食品や調味料などの常温食品が売上を伸ばしています。
酒類は「家飲み」需要を取り込み取引先拡大で増収となっていますが、一方で利益率は飲食店向けが落ち込んで低下となっています。飲食業がダメージを受け酒業界も痛手を受ける中、しっかり酒類でも売上増となっています。
また、昨年10月にマレーシアの大手企業を連結子会社にしていることも、増収につながっています。

PBでも売上が減らない訳

スーパーやドラッグストアへの食品卸となると、近年PB商品(プライベート商品)が多く出ており、卸会社を通さない「中抜き」が懸念されるところです。
しかし、そのような中でも売上を伸ばしているのは、加藤産業が単に食品を販売するだけでなく、小売業の販促支援であるリテールサーポート、商品計画・調達を行うマーチャンダイジングなど総合的なサポートを行っているからのようですね。

株価と株主優待

配当については2022年9月期は+4円増配となる76円を予想(2021年9月期は年間72円)しています。

株価&優待情報
株価3,270円優待の最低取得額327,000円
年間配当76円配当利回り 2.32%
優待の価値 2,300円優待利回り0.70%
優待権利月 3月総合利回り3.02%
優待回数/年1回予想PER12.9倍
優待必要株数100株以上実績PBR0.87倍
データは11月12日時点


◆株主優待内容:自社製品 グリーンウッド「手造りジャム」

株 式 数  内  容
100株以上2,300円相当
(いちごジャム、ブルーベリージャム、オレンジマーマレード 各320g)
1,000株以上4,100円相当
(いちごジャム、ブルーベリージャム、各530g)

まとめ

コロナ禍だけでなく、過去には数多くの不景気があるなか、今まで76年間も増収を続けてきているのは凄いことです。立ち止まり、現状で満足したら決して達成できないことで、ましてや卸売りという小売業者とエンドユーザーがあるなかで続けることは並大抵のことではないと思います。

加藤産業のホームページでトップメッセージのなかにある「さまざまな困難に立ち向かいながら、常に挑戦を続けて成長・・・」、「変化対応への積極姿勢を持って進化し続け・・・」という社長の言葉の節々に、前に進み続けている企業姿勢が表れているなと感じました。

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